taiki3's engineering note

プログラミング、電子工作、アクアリウムなど色々. 当面は自作キーボードのこと. 本業はデータサイエンティスト見習い(?)

MiniAxeのビルドログ

概要

今日行ってきた天キーの戦利品の中でも、miniAxeは組み立てたさがすごかったので組み立てました()

ビルドガイド→

github.com

ビルドガイドは丁寧なのでポツポツと躓いたとこ等だけ書きます。

三行でまとめとくと

  • フラックスとルーペは用意したほうが良い
  • ケース組み立て時も意外と注意が必要
  • 感動的なコンパクトさ

つまりフラックス無しのルーペ無しで手ハンダで戦って大変でしたということ。

MiniAxeとは

  • 36キーと非常に小さい
  • Pro microでは無くQFPなAVRを直付だったり、他の部品も全てSMDと比較的高いハンダ付けスキルを要求
  • よくあるダイオードを使った格子回路ではなく、全てのスイッチをMCUに直繋ぎ
  • デフォルトでKailh ソケットを同梱でキースイッチがPluggable

MCUの取り付け

最初にして最大の難所。

www.youtube.com

上の動画のようにやれば簡単そうだが、昔買ったフラックスが見当たらなかったので 一本一本手ハンダしました。

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汚い...... 案の定、左手はすぐに認識したが、 右手は認識せず延々とハンダを溶かし直したり吸い取り器で吸ったりつけなおしたりする羽目になりました。

他の面実装部品の取り付け

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真ん中が水晶発振子をつけた所でちょっと左にあるのが水晶発振子の裏面です。

カバーが金属っぽいので周囲のハンダを盛りすぎるとショートしそうだなと思い、 AVR周りのデバッグのときにこちらも結構疑ってたりしました。

抵抗とかコンデンサとかはNyquist作るときにもやったので特に問題なく。

USB端子の取り付け

これが地味にMCUと同じくらい大変でした。

ピッチが狭いのもそうなんだけど、何せ金属カバーがハンダ付け箇所にオーバーハングしていて、 ハンダをつけ過ぎたりすると吸い取るのが他より大変。

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Kailh ソケットの取り付け

ビルドガイドでも注意している通り、左右それぞれ真ん中の二箇所だけ上下逆なので注意。

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ソケットが全部つくと物々しい感じに。

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ガワの組み立て

ハンダ付け終わって油断してましたがここも結構難儀しました。

ネジの寸が足らない問題

下手な図でなんですがMiniAxeの上下プレートとPCBの固定は下図のような層になっています。

で、困ったのがボトム側ねじの長さが足りなくてナットまで届かない。

実測すると足りなかったねじのネジ部の長さが2.7mmでアクリルプレートが2.06mm厚とか。 どちらかというとねじの個体差とかナットとの相性みたいですね。 仕方がないのでアクリルを少しリーマーで削ってねじが少し埋まる感じにして届かせました。

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アクリルの割れ

これはただの自分のミスなんですが上述のねじによる柱がMiniAxeでは外周ではなく内側にあるので、 外側のアクリルに力をかけてしまうと簡単に割れます。 ヒビで済んだので問題はないですがもし今後作る人が見てたら気をつけて。

QMK firmwareの書き込み

まだQMKのマスターにマージされてないということで叩いたコマンドは下記。 (環境はUbuntu

mkdir miniAxe && cd miniAxe
git pull https://github.com/ka2hiro/qmk_firmware.git
cd qmk_firmware
git checkout miniaxe_support
sudo make miniaxe:default:dfu

突然こんなことを書き出したのは今日の天キーで ”自作キーボードの本当のハードルはハンダ付けではなくて謎の設計図共有サイトの利用” みたいな話があったので。

完成

ソケットということもあり、余っていたGateronのクリアを気軽につけて動作確認をしてみました。

更に有り物のキーキャップを付けて完成。

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後記

使用感

もともとこのキーの少なさはかなりハードルが高いと思ってましたが 驚異的なコンパクトさを目の当たりにするとなんとか使いこなしてみたくなる魅力を感じます。

作業について

キー自体少ないのと、キー毎のダイオードがない分部品点数はだいぶ少なく感じました。

今回は3時間弱+AVRの動作不良チェックで合計4時間くらいかかったけど、QFPがさらっと付いて動作問題なければ2時間くらいで作れそうです。

イベントでRTAとかしても面白いんじゃないかなーなんて思いました。